寄宿学校のジュリエット
好きだし、面白いとは思っているが僕の中で特別に評価が高いわけではない。
簡単にあらすじを説明すると現代版ロミジュリというところだろうか。不仲だけど学校が同じ国の代表同士が周りにバレないように付き合っていくという話である。
この作品の何がいいかというとキャラも可愛いとは思うが、個人的にはストーリーにある。
読めばわかるがTHEテンプレという展開で、正直あまりびっくりするような展開はない。
それなのに何故この寄宿学校のジュリエットを推すのかというとそのテンプレの良さ、大切さを教えられたからである。
テンプレという言葉にどのような印象を受けるだろうか。僕の中ではありきたり、展開が読めてつまらないという意味に取られている。
たしかにありきたりだし、展開が読めるのは事実だ。しかし、つまらなくはない。
ありきたりだけれど、多くの人が面白いと思うからテンプレは生まれるのだ。展開が分かっていても泣けてくるのだ。
それこそ異世界転生ものなどが今のテンプレの典型と言えるだろう。主人公が強くて、よくわからないけどヒロインが寄ってくるのがみんな好きなのだ。そこからどうやって自分の色を出していくかが書く人間の腕の見せ所である。
影響されやす過ぎる気はするが、寄宿学校のジュリエットを読んでからテンプレという言葉でなろうを否定する人間に対して思うところが出てきた。
結局、今はあれが読んでいて楽しいと思う人が一番多いから流行なのだ。
みんなルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールを可愛いと思っただろう、ゼロ魔を面白いと思っただろう。